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グランドキャニオン谷底 The Phantom Ranch
It's like trying to describe what you feel when you're standing on the rim of the
Grand Canyon or remembering your first love or the birth of your child. You have to
be there to really know what it's like.
- Harrison "Jack" schimitt
***
グランドキャニオンの淵に立ち尽くして感じ取った言葉で言い表せないあの感動、仄かな初恋の思い出や我が子の誕生…本当に知るとは実際に五感の体験を通して感じ取ってみないとわからないものさ。
- ジャック シュミット氏*、アポロ17号、宇宙飛行士

グランド・キャニオン(Grand Canyon)はアメリカ合衆国アリゾナ州北部にある峡谷である。コロラド高原がコロラド川の浸食作用によって削り出された地形であり、先カンブリア時代からペルム紀までの地層の重なりを目の当たりにできるところでもある。地球の歴史を秘めている価値と共に、その雄大な景観から合衆国の初期の国立公園の一つであるグランド・キャニオン国立公園に含まれている。さらに1979年には世界遺産に登録された。
(ウィキペディア引用)
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地上からの巨大なスケールとは一味違い、目の前の景色が地形と共に変わりゆく…
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もう5月ですね。日本だったらゴールデンウィークの連休を利用して旅行でしょうか。以前グランドキャニオン観光にいったことがあるのですが、あの谷の淵から、雄大な景色を眺め感嘆の声をあげ(英語ですと、WOW!”ワオゥー”ですか...日本人観光客は”うわ~、スゲー”でした…私の場合はあまりの感動で言葉を失い…)その後ホテルで休みをとる…と言った典型的なあまり活発とは言えない、リラックスコースのバカンスでした。さてちょうど昨年のこの頃を思い返せば、あるお友達からグランドキャニオンの谷底のファントムランチまでハイキングしようと誘われてました。キーワードが”谷底”だったのですが、無頓着な私。以前地上から眺め下ろした膨大な地形が忘れられず…又あの冥途の土産的な絶景を拝むことができるかと思うと、期待で心が躍りました。大抵の観光客の宿泊するサウスリム・南淵で1泊、谷底のファントムランチで2泊、又地上に戻り1泊といった、週末をかけての日程。即、オーケー!

記憶に蘇ってきた、以前の壮大なグランドキャニオンバカンスしかイメージできなく、あまり深く考えず、即勿論よと答えたのは去年のちょうどこの頃。予約の手続きのため早朝、予約受付オープンの6時から電話をかけ続け、やっと繋がった時点ではもうすでに予定していた10月の週末は取られていたとのこと。申し訳なさそうな声で彼女から、”結局避けるべき、過酷な8月にしかオープニングがないの~それでも、いいかしら?大丈夫?”と念を押された時も、んっ?(その時点でもっと深く考えるべきだったのでしょうか)”いいんじゃないの、勿論お供するわ、だってあなたの特別なお誕生日祝いでしょう”と、無頓着に答えた私。実は彼女自身は数年前、すでに行かれ、あの吸い込まれるようなタイムスリップ感覚を又噛みしめたかったそうです。あのパワースポットに魅了され、あまりの感動から、ご自分の誕生日には、絶対あの地に戻り記念するのだと誓ったそうで、それを聞かされ、のらないのも友達としては失格。何があってもお供する覚悟でした。

さて、まさに丸一年前の5月に、もう一人の才女友も含めての打ち合わせがあり改めて顔合わせ。2人は気合いの入れ方が凄まじく、予定していた10月より2ヵ月も前倒しの8月では、できるだけトレーニングタイムを増やすスケジュールを立てるとのこと。えっ?その時点で目がテン…はあ?トレーニングって?ただのハイキングでしょう~?ヨガで鍛えた私、ハイキングぐらい自信あり。歩いて谷底まで降り、ゆったりのんびり2泊し、又地上に登り戻るだけでしょう~まったく問題ないし、トレーニングなんてどうして?フィットの私たちにそんな大げさな訓練だなんて、必要かしら?すると彼女、キッと私の顔を見入り、さも呆れたように:

K,シリアスなハイク、トレッキングなのよ、もう死んで帰らぬ人もいるぐらいなのよ。そういった人たちはあなたのようにハイリスクを甘くみていたからなのよ、すでに登山家でないかぎりトレーニングしなきゃダメ!と叱られました。

(日本語に訳せば、彼女:”あなたは甘いんだよ!”私:”エッ、そんな... ”でしょうか~)

えっ、”死”?そんな~改めて事の深刻さを思い知らされ、やっとこの予定しているハイキングコースについて調べてみると(それまで彼女任せでした)、えっ、何々、こ、この記事のタイトルにぶつかりました:

BRIGHT ANGEL TRAIL, GRAND CANYON - AMERICA'S MOST DANGEROUS HIKES008.gif

えっ、輝くエンジェルのトレイル、アメリカでもっとも危険なハイク!えっ、ええ~てそんなに危険なの?エンジェル~ほー、童話のおとぎ話みたいに夢があるわ~”輝くエンジェル”とはメルヘンチックでなんて素敵~とか、浮れて安易に考えていた愚かな私。年間350人超えるハイカーが(死者も含む)なんらかで救助されるコースだそうです。ウソ~、特に夏場が一番危ないそう…なんと甘かった、俄然とし、うえーん、心を入れ替えトレーニングに取り組む私。同時に資料を読むほど理解できたこと:これって、”ハイキング”ではなく(天候によっては命がけの)登山ですね。彼女から最初に、”一緒にバースデー祝いにハイキングに付き合って”、と誘われ、あのあまりに安易な”ハイキング”と言った、ルンルン楽しいイメージを連想させられる言葉に騙されてました~

さて、トレーニングといっても、やたらここら辺の坂道を、それもできるだけ急な傾斜があるコースをひたすら上りまくっては、下るといった代物。結局ハイキング自身が問題なのではなく、時期によって過酷なコンデイション、それが一番つらく、時には命取りになるほどであるそう。真夏のグランドキャニオン…朝は遅くて6時までにはスタートをきらなければ(準備など色々あり、4時起床)、午後2時、猛烈に暑い中を歩くと日射病、熱中症にかかり、下手すると野垂れ死に…なのでその時間帯までにたどり着かなくてはならない、ごく限られたトレイルポイント(水筒リフィル、水補給ができ、日蔭がある休憩所)が決められているのです。間違えて決まった時間に決まった休憩スポットに辿り着かないとリスクアップ。油断すると脱水症状をひき起こし…ヘリコプターで救助隊がそういったハイカーをレスキューといったケースが相次ぐといったわけです。

ちょうど私たちが谷底に着いた時もヘリコプターにお一人救助されてました。ハードなハイキングコースを歩かずに済む、体力に自信がない方々が選択する、ゆったりロバに乗って楽ちんコースのはずなのに~ロバに乗っての楽々アドベンチャーのはずが、高山病と熱中症が重なったようで失神らしき。痛々しかったです。

でも辿り着いたファントムランチは途中に所々横切った砂漠のような乾燥地帯とまったく違い、川のせせらぎに癒される、果実が鈴なりの木々が生い茂った緑のオアシス。又地上からの淵から眺める壮大な眺めと違い、本当に地球に吸い込まれるような感覚を及ぼす色とりどりの地層の岩山地形に囲まれます。ちょっと勘違いで、あの”世界の中心で愛を叫ぶ”の海外ロケ地がキングズキャニオン(オーストラリア)でなく、ここであったとか思ってしまったのは、実に世界の中心…むしろ地球のド真ん中って感じそのものの谷底でした。思い返せば、地球の時間の流れが示される地層から読み取る古代から今といったその、気が遠くなりそうな時間の流れに対しての人間、地球上の人類の存在感(人類歴の短さ、ちっぽけさ)などを改めて考えさせられる、次元を超えて息ずく自然の雄大さです。地球上に我ら人類の直接の祖先が現れたのは600万年前から500万年前くらいになるといわれてます。グランドキャニオンの地層は20億年前のものも含まれていいるそうで…桁違いの時間の流れをこの色とりどりの地層が語っているわけで、かなりのパワースポットです。大自然の波音を感じ取り多少クラクラしたのは達成感後の心地よい(起床朝4時…ハイキングは延々と8時間でしたっけ?)疲労からでしょうか…

ウィキペディアによるとこの浸食地形は、地球上で最も完全な地質柱状図の一つを成すものであるそうで、 グランドキャニオンで代表的な露頭は、インナー渓谷の底の20億年前のビシュヌ片岩から、リムに見られる2億3千万年前のカイバブ石灰岩にわたるのです。約5億年前の地層と約15億年前の地層の間には約10億年に及ぶ時間のギャップがあり、それを目の前にすると凄いインパクト…ただただ圧倒されます。
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最後の注意事項が日本語で書かれていることは何を意味しているのでしょうか。その
350ケース中、日本人の犠牲者も含むといったことか、それだけ日本人観光客が訪れるといったことでしょう。私も知らなかったらとんだめにあっていたかもしれません。
ともかく要注意。
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by Ananda-Balasana | 2013-05-05 15:14 | Beautiful Place
Certified & Registered Yoga Alliance Instructor:自然治癒力を高めるヘルシーライフ志向*カリフォルニア西海岸ジョイフル人生をCELEBRATE!全米ヨガアライアンスTT200+キッズ&アドバンスR&R認定トレーナー
by Ananda-balasana
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